2020/09/29
この記事では、日立キャピタルと合併が決定した、「三菱UFJリース」について決算内容を踏まえて解説していきます。
この記事では、三菱UFJリースについて「2021年3月期 第1四半期決算短信」を見て企業分析していきます。
基本情報

時価総額:4578億円
PER:-
PBR:0.59%
直近配当利回り:0.48%
コロナウイルスの影響で業績予想ができないため、PERは計算できないみたいです。
配当利回りは4.8%と高い水準です。
決算情報

成長率(前年同期比)
売上高:-9.1%
純利益:-20.1%
EPS:-10.1%
概要
売上高は減。
コロナショックによる貸倒の影響。
景気回復も順調なので一時的とみられる。
財務
自己資本比率:11.9%
有利子負債倍率:6.66倍
配当性向:31.5%
概要
自己資本比率、有利子負債倍率はリース会社の中では平均的。
配当性向も健全。
財務良好。
また、オフィス需要低下を見越して大口の不動産売却済。
事業内容

事業内容は主にリース事業です。
たくさんのリースを行っていますが、メインの収益源が3つ。
以下、3つのセグメントで大きく利益を得ています。
経営を支えるセグメント3本柱
- 不動産
- 航空
- カスタマービジネス
では、1つずつ見ていきましょう。
①不動産
利益:91億円
前年同期比:+37.1%
背景:大口売却で増収。
補足:一時的な利益、コロナ後のオフィス需要低下を受けてか?
②航空
利益:31億円
前年同期比:-42.9%
背景:前年同期の収益が著しく高かったこと、コロナショックによる一時的な貸倒により。
補足:現時点でリースされていない航空機体は、全体の1%未満。
さらに小型機「ナローボディー」をメインでリースしているためコロナ後の需要は上がるかもしれない。
大型機から得る利益のほとんどは、ビジネスクラス利用客、つまりビジネスマンから。→出張は「ZOOM」にシフトで需要減。
小型機の場合ソーシャルディスタンスをとれる。→富裕層で家族ずれの集客がしやすい。
③カスタマービジネス
利益:39億円
前年同期比:-12.9%
背景:子会社の連結除外により。(子会社の株主から外れた)
全体的にみて

個人的には「買い」です。
リース事業の強い点は、サブスクリプション型の事業形態で
安定的なキャッシュ&フローがあることです。
さらに配当性向も低水準で財務安定
一時的な貸し倒れというものが、懸念点ではあるものの
貸したものが返ってこなければ、それを回収すればいいことなので
あまり気にすることはないと思います。
まとめ
優良点
- サブスク型で安定的なキャッシュフロー
- 財務安定
- 高配当
- 現金比率多め
- 航空機のリースは回復している
懸念点
- 2021年の業績・配当予想が見通せず
- 貸し倒れの動向
- 不動産、売却しすぎ?
以上